60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

銀磨き

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明日から始まる料理教室のために銀磨きを久しぶりにした。
アメリカで買って以来愛用している銀磨き剤と馬毛の銀磨きブラシの出番だ。

今月は、年に一回の企画の(講習なしの)「ランチ会」。
事前に試作を繰り返してレシピを作り上げ、1ヶ月間、同じものをお教えするのではなく、地元のマーケットで出会った食材からのインスピレーションでメニューを組み立ててお出しする日。

ふだんの教室の時よりも、皿数も多いし、少しオシャレ感をアップさせたテーブルにするよう努力している。今回、取り出したのは、両方の母からもらった銀の小物。

レースを模した小物入れは夫の母から。義母が1950年代にブラジルのリオデジャネイロに駐在したときの記念品だという。繊細な模様と透かしが美しく、古きよき時代の職人の技を感じる。夫と結婚したとき、義父は脳卒中の後遺症で自宅療養していたので、「もう使うことがないから」と言って、数少ないおもてなし小物だったのにくれたのだ。
砂糖入れとクリーマーは、イギリスに住んだことがある実母からもらった。イギリスの銀器メーカーの定番だが、砂糖入れの形が石炭入れとスコップを模しているところが、大英帝国そして産業革命時代を思い起こさせ、上品ながら楽しい。

どちらも、小さいけれど、登場させると空間が一気に上品に華やぎ、海外でお客様をするときに大活躍したものだ。
この夏、義母からリオデジャネイロの話を詳しく聞いただけに(9/25のブログ参照)、長いこと使っていなかった銀のレースを取り出したくなった。

年代物には、何にも代えがたいよさがあると、磨いていてつくづくと思う。
ただ、一旦、黒く錆びさせてしまうと、ふたたび美しい輝きを取り戻すのが一苦労なのが難点。

美しいものは、往々にして手がかかる…、(笑)