60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

イヤーオーナメント

クリスマス・オーナメントのなかで唯一上等なのは、スワロフスキーのイヤー(year)オーナメントたち。
イヤープレートを始め「イヤーもの」に全く関心がなかったのに、気づいたらこのスターたちを集めていた。
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始まりは、2002年アメリカの首都ワシントンのクリスマス。
年明け早々に帰国することになっていたとき、夫の職場の現地スタッフの方がくださった。
光輝くクリスタルのスターに魅了され、素敵なプレゼントだなとおもった。
帰国後、単品で飾ることが何年も続いた。オーナメントについている「2002」の小さなタグを見るたびに、くださった方を思い出し、ワシントンでの楽しかったクリスマスを思い出したものだ。

スターたちが増え始めたのは2008年から。スイスのベルンに住み始めた時だった。
今度は、現地でとてもお世話になったスタッフへのクリスマスプレゼントとして選んだのだ。プレゼント用とは別に、自分のためにも購入した。
それから5年、スイスからフランスへと転勤したが、その地に暮らした思い出の証として毎年買いつづけた。
2013年の夏に帰国し、クリスマスは日本で迎えた。でも、この年もフランスにいたので買うことにした。
6年間、自宅の屋根裏で留守番してくれていたツリーを下ろし、初めて、スターたちが揃ってツリーに輝いた。

翌2014年6月に夫が亡くなった。半年前のクリスマスには想像だにしていなかった悲しい出来事だった。
かなり悩んだが、スターを買うことにした。ファミリー・ヒストリーの中で忘れられない、忘れてはならない年だと思ったから。
「これを最後にしよう」と思った。

ところが、2017年にまた買ってしまった。
初孫が生まれた年。悲しいヒストリーのあと、今度はうれしい記念の年がめぐってきてくれた。

そして今年、親しい友人たちから贈られた。
スワロフスキーのイヤー・オーナメント25周年記念の限定品だという。サファイアのようにブルーに光るが、光の当たり方で虹色の輝きを放つ。うっとり眺め入ってしまう。
2019年はなんといっても令和の時代の幕開けの年。個人的には、“悲願”だった本を完成させることができた。このオーナメントを眺めるたびに、たくさんの出来事、友人たちと自分の家族の悲喜こもごもを思い出すことだろう。

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