WHOはついに、新型コロナウィルスについて「国際的な公衆衛生上の緊急事態」と宣言した。
時々刻々と発表される感染者数と世界規模の蔓延に不安が募る。
21世紀とは思えない、同時に、国際化した時代だからこその急激な流行拡大に驚かされる。
一般人の私たちの予防策は?
メディアに登場する様々な立場の専門家が口を揃えていうのは、
「手を洗うこと」
マスク着用よりも何よりも、手をよく洗うことが一一番大切だという。
日本では誰しもが、ものごごろついて以来、教えられる衛生習慣。
当たり前のことなのに、それが励行されない現実がある。
世界規模で見回した場合、なおさらだ。
国民にその重要性が理解されていない国もまだまだある。
アフリカの某国の子どもたちに固形石鹸を贈り、手洗いの大切さと、正しい洗い方を教えるボランティア活動をしている日本人女性とお話ししたことがある。
石鹸できちんと手を洗うだけで、どれだけ多くの命が救えるかという話が印象的だった。
今回の緊急事態宣言に接し、その話を思い出した。
外食産業が発達している現在、日本人の私たちも、「手を洗う」という基本に立ち返るべき時だと強く感じている。
[追加: 2020/02/03(月) 読売新聞朝刊、33頁]