60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

晩白柚(バンペイユ)

果物の王様はドリアンというが、柑橘類の王様は、晩白柚ではないだろうか。

ご主人様が熊本県ご出身の友人から、先日、特上品の晩白柚をいただいた。
箱を開けて、その大きさに圧倒された。
大男の頭くらいある。
熊本県八代市産。肩のところに貼られたくまモンのシールがかわいい。
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箱の中のパンフレットには、
「まずはしばらく飾って、その姿をお楽しみください」
と書いてある。
誰が見ても、飾るに値する存在感があるのだ。
玄関正面の飾り台にドンっと据えてみた。
見る人みんなその大きさに驚く。
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「香りがたち、指で押してみて、皮が少し凹むくらいになりましたら甘味が増して、食べ頃です」
と続く。さらに、
「実だけでなく、白いワタの部分は砂糖漬けに、表皮はママレードなどにしておいしく召し上がれます」

さすが王様、注文が多い、(笑)。
しかし、その一つ一つのプロセスを、時に苦労しながらも、存分に楽しませていただいた。

さて、このところだいぶ皮が「凹む」ようになってきた。
週末の家族の集まりの際にいただく予定だったが、延期となった。
一昨日、いよいよ「観賞」から「味わう」ことへ!

寒い一階廊下から、暖かい二階へと運んできて卓上に置いた。
しばらくすると、晩白柚の周りから、なんとも言えない爽やかな香りがほのかに立ち上ってきた。

観賞から味わうまでのあいだに、もうひとつ、「香りを楽しむ」という段階があったのだ。
部屋に広がっていく香りにしばし魅了された。

しかし、食するには、まだ道半ばだと知った。
むくという大仕事が待ち受けていた。
皮とワタだけで、場所によっては厚みが4cm近くある。体中の力を親指に集中して少しずつ皮をはがしていく。

皮が全部むけても、塊を割ってひと房めを取るのにまた一苦労。
ついに薄皮をむくところまでたどり着いた。
あと一息!
ゆっくりと丁寧にむいた。

現れたのは、その名の通り、上品な色白の果実。
同時に、その大きさにまたまたびっくり👀‼️
ひと房が、女性の手のひらくらいあるのだ。

いよいよ待ちに待った時が来た!
口に運ぶ。
複雑でいて爽やかな香りと、ぎゅっと引き締まった食感 😋💕
感動の瞬間だ。
なんと贅沢で豪快な果物だろう!

柑橘類を始め、日本の果物のおいしさ、美しさ、完成度の高さは、すべて世界一ではないだろうか。
その柑橘類の中で、晩白柚は、大きさの王様だろう。

先日の、高知県物部村の柚子のように、サイズとは別枠で、日本一の勝負に挑む柑橘類が、日本には他にも様々あると思う。
なんと奥が深いことか!と、柑橘類大好きな者として唸ってしまった。

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追記:
このあと、「王様の注文」にしたがって、砂糖漬けとママレードにも挑んだ。残念ながら砂糖漬けは失敗に終わった。いつかまた挑戦したい。
しかし、ママレードは、晩白柚の香りが詰まった色白で透明感のあるものに仕上がった。季節が過ぎてもずっとこの果物を楽しめると思うとうれしくなる💕🙌