60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

「自粛」


小池東京都知事は、緊急記者会見で、今週末の「不要不急」の外出の自粛を要請した。

多くの欧米諸国やインドなどは、更に強制力が高い都市封鎖対策をとっているところが増えてきた。住民の外出や移動を制限し、違反した場合には罰則を課す都市も複数ある。

「粛」を漢和辞典で調べると「つつしむ、正す、きびしくする」などの意味が出てくる。日本の各自治体の知事たちは、「『自ら』が(外出を)『慎む(粛)』こと」を促し、感染予防は、私たち一人一人の意識向上と行動に委ねられている。それに対して、欧米では「違反したら罰則・罰金」と、罰則によって人々の行動を抑制している。

大きな違いだ。

その一方、新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正法が成立し、今回のコロナウィルスにも適用されることになった。

東日本大震災直後、被災地における被災した人々の、規律を守る節度ある行動が世界中から絶賛された。震災発生当時、スイスに住んでいた。様々な国の方と接する機会があったので、日本人の精神性の高さへの賛辞を皆さんからいただいた。

「日本人のお行儀よさが信じられないわ。私の国だったら、無人の店舗の商品はたちまち略奪されるし、配給物資を辛抱強く並んで待つなんてありえない。みんなどんどん割り込んでくるわ。残念で情けないけれど」といった調子だった。

日本でも、昨日までの取材や報道を見る限り、「平日夜間の外出の自粛」の要請がでていても、夜桜見物を楽しむ人もそれなりにいたようだ。

さて、この週末の東京都民の行動はいかに?

都民に留まらず、全ての日本人の、自らを律する精神が問われているように思う。そして、世界は、今回もまた、日本人の行動を注視しているとおもう。

三ツ星レストランではないが、三ツ星がつくような国民でありつづけたいものだ。

 

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[2014年千鳥ヶ淵にて。桜は過去も将来も咲き続ける]