暦はまだ四月だが、さつきの花咲く五月晴れの週末を迎えた。
陽射しが日ごとに明るさを増すこの季節、さつき色が青空に映える。
朝、二階の食堂に上っていくと、朝日を浴びて輝いているゼラニウムの花が、ガラス越しに迎えてくれた。心の元気スイッチが瞬時にONになったのを感じた。
一か月ほど前に、一鉢だけ購入して窓辺に置いたが、この色を意識的に選んだわけではなかった。むしろ、ゼラニウムの王道はビビッドな赤なので、ためらいながら選んだのを覚えている。しかし、コロナウィルス感染の暗いニュースが多い中で5月を迎えようとしているいま、大正解だった。
公園ではシャクナゲがあちらこちらで満開を迎えていた。
ひときわ目立つ花の前に立ち止まって写真を撮っていたら、ウォーキングの常連さんが、今年は例年よりも2週間早く大輪の花をたくさんつけたと教えてくれた。
優しい癒し系のモッコウバラとは対極の色彩の艶やかな花たちだが、どちらも心を幸せな気分で満たしてくれる。
こういう小さな幸せの積み重ねとそれに満足することが、いま大切なのだと思う。