60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

スローフード

日曜日に緑のレンズ豆の洋風煮を作った。翌日は花豆を甘く焚いた。冷凍庫や乾物ボックスなどにたまっている食材をこのところ積極的に消費している。

レンズ豆は昨秋、料理教室でお教えした際に取り寄せたものの残り。フランスの中央部に位置するル・ピュイという町の特産品の緑の豆だ。普通のレンズ豆よりも小粒で、旨みが深い。今回は、地元のハム専門店で運よく買えた(骨付きハムの)骨を冷凍しておいたもので(庫内をかなり占領していた!)まずスープストックをとり、そのダシで、セロリや人参とともに煮上げた。大豆の五目煮のフランス・バージョンとでもいえようか。フランスの家庭料理の定番だ。

予備で残っていた冷凍の仏産鴨肉のソテーと合わせ母と夕食に食べた。豆料理が大好きな母が「おいしい!」を連発し、たいそう喜んでくれた。「こんな豆料理があるのね~」「88歳にして未知の食材と出会えてよかったじゃない♪」(実際には、昨秋もその前も、何度か食べているはずなのだが…)

花豆は、信州に旅行された方からいただいたもの。粒が大きいだけに、じっくり時間をかけないとおいしく焚きあがらないとわかっていただけに、ついつい先延ばしにしてしまっていた。新ものではなくなっていたので、二日かけて丁寧にもどしてから煮たら、皮を破ることなくふっくらと仕上がった。

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偶然にも、数ある豆の種類のなかで、巨人と小人が同時に揃ったことに気がついた。大と小、和と洋、甘と辛(塩)と対照的な豆料理となったが、共通していることがひとつだけある。

スローフードであること。

時間にせかされず、ゆったりとした気分の時に作らないと美味しく仕上がらない食材なのだ。

家で過ごす時間が長いいま、スローフード、スローライフのよさを再発見する良い機会になっていると感じる日々だ。