6月の料理教室が土曜日に無事に終わった。6、7月の恒例となっているタイ料理だが、今月の目玉はヤムウンセン、春雨サラダだ。それも、かつてタイからスイスへと同行してくれたティウという料理上手なメイドさんの作るヤムウンセン。彼女のこのサラダが、夫は大好きだった。日本のタイ料理店でも定番料理になっているが、日本人向きにアレンジしすぎていると感じる。ティウが作るのは、男性・酒呑み向き。甘くなく、キリッと辛い。なんといってもおいしいイカが決め手。イカが不漁と言われて久しいが、地元の魚屋で、島根県産の刺身用の白いかを入手して使った。
初めてこのバージョンを食べた方も、おいしい!と喜んでくださった。その一方、40年近く前にバンコクで一緒だった方が三人と、ティウを引き継いだ方まで参加してくださったので、それぞれのウチで働いていたメイドさんの作り方がひとしきり話題になった。肉じゃがの作り方が各家庭で違うのと同じで興味深かった。我が家の次にティウが仕えた方から「懐かしい、ティウの味!」とお墨付きをいただけて嬉しかった。
今月は夫の命日に当たるので、図らずも夫の好物を、おいしいイカを使ってたっぷり作ることができて、よかったなと思う(無宗教なので仏壇もなく、お供えはしないが)。「青唐辛子が足りないな。もっと辛くしてよ」と言う声が聞こえてくる感じだ。