8月に入って以来ずっとひまわりをテーマに書きたいと思っていた。ひまわりの魅力的な蜂蜜に巡り合ったのがはじまりだった。偶然(いや、必然?)母のために選んで買った。
「ひまわりの花に香りってあったっけ?」と思うが、蜂蜜になると、香り、旨み、色、食感ともに際立っていて、母ともども感激している。フランス産よりもスペイン産の方が個性豊かだったので後者を求めた。ちょっとざらついた硬めのペースト状で、花を彷彿する色をしている。ほかの花の蜂蜜に比べ、花粉が多く含まれているそうで、花粉と結晶とが作りだす舌触りが、なんともいえず魅力的だ(そのうえ花粉には様々な効能があるらしい)。焼きたてのバタートーストで食すると、熱でトロリと香りが立ちのぼり、旨みが一層引き立つように思う。ほのかな酸味と軽快な甘さながら、ふくよかな旨みが詰まっている。
高温多湿の日本列島ではなく、カラリと晴れわたったヨーロッパの夏を体現したような蜂蜜だ。ラベンダーやローズマリーなどのハーブやアロマ系ともちがう。梅雨明け前に購入したので、一足早くさわやかな夏を迎えたおもいだった。猛暑の今もまた、エアコンを「ドライ」に設定した部屋で、ひまわり畑を思い浮かべながら朝のトーストを楽しむ。
こうしてひまわりへのアンテナが高くなると、急にヒマワリに関連するもの(こと)に目が留まるものだ。テレビ画面一杯に映し出されるひまわり畑に心が弾む。背の高さを生かして迷路を作った場所まであるという。素敵なアイデアだ、行ってみたいな~。
プチギフト選びでも、ヒマワリ柄に手が伸びた。そして、ウォーキングのときも、ひまわりを探し求めて散策している自分がいた。家々が密集する東京の住宅街で、高さのあるひまわりを育てる人はなかなかいない。しかし、遂に見つけた!駐車場わきのわずかな地面に2本。
Tokyoにstayしなくてはならない都民の私たちにも、心を夏休みへといざなうアイテムはあるのだ。