60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

受け継がれる絵本

休日出勤のため、娘は昨日の孫のJ君のお誕生会に出席できなかった。
それにも関わらず、プレゼントを用意し、事前に息子宛に送っていたことを当日知った。
息子は持参してくれ、プレゼント・タイムにそれが登場した。『14ひきのおひっこし』、ロングセラーとなっている14ひきシリーズの中でも初期の作品だ。38歳の娘とほぼ同年齢の本ではないかと思う。
なるほどこれを甥っ子のために選んだのだと感心した。同時にうれしくなった。絵本売り場には、もっと手頃な、もっと新しい絵本がたくさんある。そのなかで敢えてこのクラシックを選んでくれたのだ。
シリーズで描かれているのは、14ひきのネズミの家族の心温まる日常や出来事。ネズミ目線で、日本の里山の自然が、美しい色合いと精緻な筆遣いで丁寧に描き込まれている。
昨夜、娘にお礼とグッド・チョイスだと思ったことを伝えたら、さっそく、「J君には、私の好きだった(今も好きな)絵本にしました。それに、14匹シリーズの絵本、長い期間読む事ができるかと思い、選びました」と返信が来た。
ところで、「ひいバァバ」の私の母は、いつの間にかJ君のために『ちいさいおうち』を求めてあり、昨日プレゼントとして渡した。こちらは、夫も私も小さかった頃にそれぞれの親から読んでもらった、絵本の世界の名著。もちろん、親になった私たちは求めて、娘にもJ君のパパにも繰り返し読んであげた。文章が長く、絵も内容も、ある意味では大人っぽい。
しかし、本の表紙を見たJ君は、娘の14ひきも、私があげた絵本も差し置いて、『ちいさいおうち』を読んでほしいと持ってきた。名著には、3歳になったばかりの子の心も捉える力があると感心した。

おばさんから甥へ、ひいバァバから曾孫へ。
世代を超えて良書が家族のなかで受け継がれていく……、いいものだ。

※残念ながら3冊の絵本の集合写真を撮り損なった。代わりにではないが…
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[30年以上前に買った四季の絵皿のうちの「春」。ちいさいおうちはアメリカの田舎の風景だが、こちらはヨーロッパの田舎。この絵皿シリーズに一目惚れしたのは、私の心の中の『ちいさいおうち』と重なったからだったのだと今回改めて思う。春には庭のリンゴの花が咲き…という描写があったと思うからだ🍎 ]
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[J君が「ネズミ!」と気に入って遊んでいた起き上がりこぼし。14ひきも気に入ってくれるかな? ]