60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

我が家の「緊急事態」

東京には緊急事態宣言が再び発出されることになり、それに伴い、オリンピック競技はほぼすべて無観客で開催されることになってしまった。将来まで語り継がれるであろう苦難と苦渋つづきの2020、2021となっている。

そのような中、先週、我が家ではプチ緊急事態が発生した。書くのも申し訳ないような、しかし当事者には一大事と感じられた事件だ。

月曜日の朝の11時少し前、息子からの1本の電話から始まった。Hさん(息子のお嫁さん)が週末に発熱し、月曜朝に医者に行ったところ、コロナの疑いがあるからとPCR検査をしたという。結果が出るのは翌日の昼過ぎ。それまで、息子と孫のJ君は、我が家に隔離・避難していいだろうかという問い合わせだった。我が子にこれ以上の感染リスクが及ばないための夫婦の決断だったようだ。

濃厚接触者の可能性も否定できない二人がやってくるわけだが、もちろんOKと返事した。(私はようやく昨日ワクチンを接種したばかりでまだ抗体がない)

J君は既に保育園に登園していたのだが、状況を報告するとすぐに引き取りに来てほしいと指示されたという。息子の電話からわずか1時間後、我が家の玄関先には、息子とJ君が大きなトランクとオムツパックを携えて立っていた。陽性判定が出た場合は長逗留になるため、J君グッズをたくさん抱えてきたのだ。ママはわずかの時間に、J君が大好きなクマちゃんのラッキーや、大切な「おふとん」(実際には、キリンやモミの木模様のガーゼのおくるみ)に至るまでパッキングしてくれていた。

バァバの方はというと、到着までの1時間、家の中は最低限しか片付かないし、お昼の支度もほとんどできずにバタバタと空回り状態。運悪く週一回のスーパーの買い出し前で、生鮮食品のストックが乏しい。

事件の顛末をまず書いておこう。翌日の正午少し前、Hさんは無事陰性とわかり、一同で胸をなでおろした。そして、息子とJ君は、その夕方、(ママからのリクエストで)我が家でおふろを済ませてから、タクシーに再び荷物を積み込んで帰っていった。本当によかった。ヤレヤレである。

しかし、それまでの30時間は、バァバ初体験の奮戦となった。平日なので、息子は午後も、夜もリモートの仕事があるという。バァバの役目はJ君と遊ぶこと。そして、最短時間でのご飯のしたく。限りある食材で喜んで食べてもらえる食事作りは、なかなか苦しい。

夕食がなんとか終わったと思うと「仕事があってJに付き添えないから、8:30までに寝かしつけてくれるかな」と息子。J君にとっては初めてのお泊まり。それ以前に、ママと離れて夜を越すのは初めてのこと。バァバはハラハラドキドキ。でもその杞憂も、いい子のJ君のおかげで消え去った。偶然にも友人が送ってくれていたすてきな絵本、昼間読んであげたのだが「もう一回よみたい!」と。一緒に優しいタッチの絵とお話を読み終え、「さあ、ねようか。おやすみなさい」と明かりを暗くすると、しばらくゴソゴソしたあと寝てしまった。

翌朝は6時に起きだし、眠っているパパはそっと起こさずに二人で朝ごはん。バァバ流の朝ごはんでも喜んで食べてくれてホッ。3歳半をすぎ、話せばわかり、(J君が)話すことも(バァバに)通じる歳になっていてほんとうに助かった~。遊びも食事も、尋ねると「ちがうよ」「うん、そうだよ」とママの流儀を教えてくれるし、それとは違うバァバ流にも順応してくれてありがたかった。

お昼直前にHさんから陰性の知らせが届く。本当によかった~。「ママの体の中のバイキンマン、すご~く悪いバイキンマンじゃなかったんだって」とパパがJ君に説明する。「ふ~ん…」とJ君。ちょっと難しすぎたかな?でも、前の晩も「ママ、ぐあいがわるいの」と言って、一度もバァバやパパを困らせなかったJくん、けなげで本当にえらかった♥️!

午後はパパの勧めもあって、バァバと二人で公園に出かける。J君も濃厚接触者の嫌疑が晴れたわけだ。どこかの幼稚園帰りの親子集団が遊具で遊んでいて活気があり、J君もその子たちとつかず離れず、たっぷり1時間以上楽しそうに遊んでくれた。

4時半に入浴させたいと息子に言われていたが、帰りの道すがらダンゴムシを拾ったり、しゃがみこんで蟻を観察したりと遅めの帰宅。幼児のピュアな観察の眼と好奇心に30年ぶりに触れ、バァバの心もほっこりと和んだ。

準備時間ゼロのまま突入したバァバのミッション、なんとか無事に達成!

J君のパパは、8/1から2年近くの留学に出発するのだが、その前に、「突然のJ君の子守り」の予行演習をする機会を神さまが与えてくれたように感じている。

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