11月の料理教室のテーマはリンゴ🍎と梨🍐。いつものように、食卓以外の空間も、テーマに即したしつらえを心がけた。そこで登場したのがドーヴィル市の飾りタイル。伝統的な建物の外壁に埋め込まれている飾りだ。
ドーヴィルは、フランス・ノルマンディー地方の海岸に面した高級リゾート地。そしてフランスでは、りんごといえばノルマンディーが一番有名だ。ドーヴィルは北方の海沿いの町だが、内陸部にはワイン街道ならぬ「リンゴ街道」と命名された道もあり、春には、ピンク色のふっくらとしたリンゴの花が一面に咲きほころび、それはそれはステキな景色だという。70年代に語学研修でフランス留学した夫からその愛らしい美しさを度々聞いている。残念ながら私は満開の季節に訪れることは叶わなかった。
また、夫にとってのNo.1青春映画は、当時、一世を風靡したフランス映画「男と女」だった。その劇中の舞台の一つがドーヴィルだった。それだけに、2011年末にパリ勤務になると、夫は仕事を超えて市長さんと意気投合して親しくなり、夫婦同士で様々な貴重な交流をさせていただいた。
ちなみにモネの家があるジヴェルニーを始め、彼のゆかりの地、ルーアン、オンフルール、エトルタ等 、全てノルマンディー地方にある。
今月はランチ会形式なのだが、メニューをしめくくるデザートはタルトタタン。同地方発祥ではないらしいが、私にとっては、ノルマンディーの思い出と、リンゴとバターがたっぷり詰まった、甘～く温かいお菓子だ。
