60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

こども目線って楽しい😃🎶

バスに乗ったとき、それも、かさばる荷物を持っているとき、できれば座るのを避けたい席は、みなさんにとってどこですか?
私の場合、後部車輪の上の二人掛けの窓際の席。長くない足でも、膝と体に荷物がはさまれて窮屈だからだ。
ところが、そこは孫のJ君にとっては特等席だった!
先週、J君と二人で我が家に移動したとき、とてもすいているバスに乗ったのだが、J君は後部車輪の上を選んで座った。
ふだんあまりバスに乗らないJ君。偶然なのか、第六感なのかわからない。車輪の丸いカーブに引き付けられたのかもしれない。
「バァバ、ここ、足がつくよ!ほらっ!」
前の座席の背面についている手すりを両手で握りながら足を軽く踏み鳴らしてくれる。
「そう、この下にはバスの大きな車輪があるからなのよ。その後ろにはエンジンもあるしね」とバァバはおもしろくもない解説をする。
「ふーん」と気のない返事。
バスが動き出す。
「バァバ!お外が見える!!」
そうか、普通の席にお利口さんに座っていると、小さいJ君には空とビルの上の方しか見えてないわけだ。それが、この席からは、上から目線(笑)で町行く人を見下ろせるのだ (^_^)v
「前も見える!」
目の前の座席よりも頭二つ分くらい高い席。車内もくまなく見渡せる。
駅周辺の往来やお店を眺めていたJくん、バスが住宅街へとさしかかると、
「バァバ、ほら、こうやっても足がつくよ!」
隣のJ君を見ると、体を斜めにして背もたれに寄りかかっている。4才のJ君の小さい体にカスタマイズされた席なのだ。
まるで、エコノミークラスしか知らなかった人が、初めてビジネスクラス(ファーストクラス?)に乗って、リクライニングシートなどの快適な空間に感動しているようだ、(笑)

我が家のバス停までの15分ほどの間、J君は、うれしそうにコメントしながら座席の快適度をチェックし続けた。
「少し静かにね。前の席に足をぶつけたりしないでね」目の前の席に中学生くらいの男の子とお母さんが座っていたからだ。
しかしJ君コメントはとどまらないまま、我が家近くのバス停に着いた。
「大変お騒がせして申し訳ありませんでした」前の親子の横を通る際に謝った。
すると、
「いえいえ、楽しかったですよ~」
とニコニコしながらお母さん。
ーーおさな子の目線とピュアな心にほっこりしたのは、私だけではなかったのかもしれない。

※今日「特等席」の写真を撮ろうと張り切ってバスに乗ったら、車種が違い、後輪の上は、一人掛けのそれほど狭くない席だった。ザンネン…
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