60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

筑前煮

今朝の主婦番組で最近のキッチン家電を取り上げていた。そのなかでも特に電子調理機に時間を割いていた。市場に登場して久しいが、どんどん進化しているようだ。煮込み料理のみならず炒める、蒸すなど多機能を備えている。三台を使いこなしてご飯·味噌汁&餃子を含めたおかず3種を15分で作る子育てしながら働くお母さん、週末に肉じゃがなどのおかずを何種類も作ってストックする単身赴任の男性など、見入ってしまった。


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折しも10月の教室では久々に和食、その中でも定番の筑前煮を取り上げた。娘と二人になった今でも新年には濃い出汁と鶏の旨味を生かして煮含める。きっとハイテク機器の開発チームによって、材料と調味料を仕込むだけでおいしく仕上がる簡単なレシピが提供されていることだろう。カットされた冷凍の和風野菜ミックスと一口大の鶏肉使えばまな板も不要。

そう思うと「なんかな~。この手間と時間って何なんだろう?」「教える価値あった??」と自問してしまう。

若い家族の大多数が共働きの中、コスパ以上にタイパ(タイムパフォーマンス)が叫ばれる。レンジと並び一番求められるキッチン家電のひとつなのは大手をあげて頷ける。

でもできることならば、年に一回でも、材料を慈しみ、ちょっと手をかけて、滋味溢れる日本の味を家族で楽しむ機会があったらいいなと願う。昭和育ちの私たち世代は、たとえ料亭監修の華やかなおせち料理を注文しても、その脇に筑前煮のような素朴な一品を添えて、子や孫たちにそのよさを伝えていきたいですね💗