昨日の教室のテーブル花にアネモネを使った。
今月前半の教室では、新年の名残の千両や茜色のマムでお正月らしく飾ったが、さすがに活け替える必要があった。その一方、同じメニューのクラスなので、あまりイメージを変えるわけにはいかない。
偶然手に取ったアネモネだったが、思いがけず、新年が明けて半月経ったこの時期にふさわしい雰囲気を醸し出してくれた。チューリップにはない柔らかさがステキだった。
お料理をお教えする教室なのだから、花はmustアイテムではない。花を購入する分、利益が減るわけだから、私自身が通った教室で食卓に花があったことは、数えるほどしかない。
しかし、どんなにささやかな花やオブジェであっても、テーマに合わせてなにか飾りたい、と私は思ってしまう。
母の介護との兼ね合いで、連続して教室を開けないから、こうして花の買い直しとなる。「なにもそこまでしなくても」と心の片隅で呟く声も聞こえる。
ところが、当日を迎えてみると、アネモネに癒されている自分がいた。
夜を越した寒い部屋から、朝になって食卓に持ってきたら、雪降る寒さのなか来られた皆さんを出迎えるかのように、花びらがふんわりと開いて春の色彩を放ってくれた。迎える私まで幸せな気分になった。
やっぱり今年も、このささやかなテーブル飾りをがんばって続けていこう。
自分の心のビタミン剤のためにも。
[みさなんが帰られたあと、母の家の玄関先に飾った。今朝みたら、寒さの中で再び閉じてしまった…]