60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

娘と緊急事態宣言

大型連休最後の日の昨夜、娘と久しぶりに電話で話をした。例年だとこちらに戻ってきて2泊ほどし、私と日帰り旅をしたり、自宅から休日出勤したりする。しかし、今年は一度も帰らず、娘はずっとグループホームの自分の部屋で過ごした。祖母が糖尿病の高齢者であるということへの配慮があったのか、「重症化のリスク」をどこまで理解していたのかよくわからない。しかし、休みに入る前にも、帰ってきたいと言わなかった。とにかく外出自粛、人との接触を極力減らすという政府の要請をきちんと守り通してくれたのだ。

昨日むすめと話してみて、思っていた以上に、コロナ対策を彼女なりにしていたことがわかった。

◎通勤手段の選択:娘が10年以上雇用されている靴量販店は、営業時間が短縮になったものの、自粛要請を受けなかったので、娘は普段と変わらず通勤し続けた。ただし、朝は通常乗らないバスを利用して通勤したという。一時間に一本あるかないかの、営業所へ戻るバスらしく、乗客がほとんど乗っていないらしい(娘が現在就労する店舗は、環状道路には近いが、住宅街が隣接する場所にある)。帰りは、駅までバスで出て、都心方面へ向かう電車に二駅だけ乗って帰宅したという。いずれにしても、一般の通勤客と逆方向の通勤ルートであることは、現在のような状況下、有難いことだったと思っている。

◎飲食: 休憩時間やお昼休みは、週の半分以上はコンビニ等で買って食べていたと思うが、必ず手をよく洗ってから食べるようにしたという。(休み明けなどは、冷凍唐揚げを温めたり、週末の残り物などを詰めて持参することもあるらしい)

◎休みの日の過ごし方:(親として心配だったのはむしろ休みの日だった)

ーーたとえ営業していても飲食店に入って食べなかった。食べものは買って部屋に持ち帰って食べた。

ーー娘のグループホームからの最寄り駅は、一日の利用客がかなり多い駅だ。普段ならば人が大勢訪れるアーケードが駅の反対側にある。しかし、娘はそこへ行くことを自粛したという。安売りスーパーもあるし、おいしいパンやもあるけれどやめておいた、とのこと。

ーー娘の平常時の休みの過ごし方は、友達と(あるいは一人で)ランチ・映画その他娯楽・ティータイム・(ウィンドショッピングを含む)買い物・ときどきジムと、いまでいう「三密」づくしだ。最低限の大きさのワンルームに、サテライト型グループホームの利用者として住んでいるので、外出したくなる気持ちも理解できる。それだけに、休日出勤もあるとは知りつつ、外出自粛をどのように乗り切ったか、気になっていた。娘曰く「ふだんできないことが意外とできたし、退屈せずそれなりに(楽しく)すごせた」とのこと。(DVD鑑賞などを中心に)

ということで、細かいことはよくわからないが、緊急事態宣言が出てからの一か月間、働く日も、休みの日も、感染することなく、精神的にストレスを抱え込むこともなく、本人の言葉を借りれば「私の生活はいつもとあんまり変わらないよ」という状態で過ごせたのは本当によかったと思っている。

4月中旬に娘と話したとき、お店の客足は減らず、むしろ増加傾向にあると言っていた。娘に限らず店員は、靴を試着してもらう時に人との接触があるわけなので、接客方法を変える指示があったかと尋ねたが、特になく普段通りの接客を続けているとのこと。それだけに無事でなによりだ。

 すでに書いたように、彼女なりにコロナ対策を頑張っていることに拍手だ。

ただし、グループホームの世話人と娘の担当の指導員からのたびたびの助言や注意があるお蔭なのだろう。本人の自主性を尊重しつつ、上手に行動や習慣を誘導してくれている結果だと親としては思っている。

医療関係者と介護関係者への感謝の言葉を昨日のブログで書いたが、同じく「年中無休」の障害者施設関係者にも、親の一人として深く感謝している。

f:id:bistrotkenwood:20200506165809j:plain

[昨年のGWは、浅草→合羽橋へ、一昨年はイチゴ狩り→川越へ娘と日帰りした]

「娘との浅草散策に思う」

https://bistrotkenwood.hatenablog.com/entry/2019/04/29/003848