60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

2019年11月23日の“歴史的”偶然

[11月23日] 夜の九時半過ぎのテレビで、天皇陛下とローマ法王それぞれのニュースと映像が報道されたのをみて、今日は、日本人にとって、歴史に残る日になったと思った。

天皇皇后両陛下は、昨日から二日間にわたって伊勢神宮を参拝され、「神宮に親謁の儀」で、即位の礼と大嘗祭の終了を報告された。
10/22早朝と、11/14-15にかけて行われた皇室の儀式は、天皇家における一代に一回だけの最も重要な宮中祭祀だった。前回の平成天皇のご即位以来、29年ぶりのこと。

そして、天皇皇后両陛下が天照大神がまつられる内宮を参拝された今日11/23に、ローマ法王が来日されたのだ。なんと38年ぶりの来日という。
1990年、1981年の自分を振り返ると、「前回」からいかに長い時間が流れたかを実感する。

日没後の羽田空港、白い法衣が強い風雨ではためくのをものともせずに、傘をささずにタラップを降りてこられるご高齢の法王フランシスのお姿に、昨日の本降りの雨の中を古式ゆかしい装束を纏われ、儀礼に従って外宮参拝に望まれた天皇陛下のお姿とが重なった。

ローマ法王の来日が、神道の総本山ともいうべき伊勢神宮に両陛下がお出ましになる日、また、例年ならば宮中で新嘗祭が行われる今日になったのは、国家間の都合で決まった偶然だったのだろう。しかし、「すごい偶然」と感じたのは、私だけだろうか。

ところで、私自身は、日中、叔父二人の法事があり、一族の先祖が眠る菩提寺に赴いた。お堂に響き渡る読経のあと、僧侶の一人からお釈迦様の生涯についての有難い講話を聞いた。
仏教徒でもキリスト教徒でもないが、それ故にかえって、宗教と日本人の精神性についてしばし考える機会をもらった11/23となった。