60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

体温計

使える体温計がない!という事態に陥った。

「LR41」という小さいボタン型電池が見つからないのだ。今日、徒歩圏にある家電量販店、大型スーパー、ホームセンターを回ったが、全て在庫切れ。通勤している人、学齢期の子どもがいる家庭では、もうずっと前から、私と同じように体温計の小さいネジを外して、電池交換をしようと買っていったのだろう。「今頃なに言っているの?」と呆れられそうだ。

我が家には電子体温計が3本もある。そのうち2本は6年前に買ったもの。おととい、動かないことに気づいたのだ。買った当初、病人がいたので頻繁に使ったが、そのあとほとんど使っていないので、まさか電池が切れているとは思わなかった。

3本目は、海外を持ち歩いた10年以上前の電子体温計。なぜかこちらは、かろうじて動いた。しかし、反応は鈍く電池が弱っている気がする。

手ぶらで帰宅して、「もしや?」と古~い救急箱を引っ張り出して探してみた。結婚して初めて海外転勤になった時に、職場の診療所から支給されたものだ。昭和という時計が止まっているような箱。(さすがに中身は入れ替わっているが)

あった!クラシックな、水銀式の体温計が底の方から出てきた。

よくみると「小児用」と書いてある。全体に短めで、水銀の部分も短いのだと思う。

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振ってみたらちゃんと水銀が下がった。大人でも計れるだろうか?

今しがた、弱っている電子体温計と、水銀式の両方で体温を計り比べてみた。

36.1℃と36.2℃。許せる誤差といえよう。

ほっと一安心。

結局、非常時に役に立つのは、電気、電池、ハイテクなものではなく、原始的な構造のものなのだとつくづくと思った。

そして、偶然かもしれないが、同じ電子系でも、古いものほどちゃんと動く。

ところで、体温計の表示をよく見たら「Made in USA」と書いてある。

これまたビンテージものに出会ったような妙な感動だった。

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