世に言うママ友、それも子どもが小さかったころの母子で築いた絆は特別だ。一週間前にそんなママ友たち3人が20年ぶりに我が家に集まった。別々に会う機会はあったが、4人揃うのは本当に久しぶりだ。全員海外転勤族で、すれ違うことが多かったからだ。
9.11の同時多発テロがあった頃のアメリカの首都ワシントン で一緒だったメンバー。平日の夕方、子どもたちを遊ばせるために毎週のように持ち回りでメンバーの家に集まっていた。子どもたちにとって日本語で思いっきり遊べる貴重な場だった。親にとっても、お茶を飲みながらのおしゃべりは最高のストレス解消と情報交換の場。
今回集まったうちの一人· Xさんのワシントン生まれの息子さんが今や21歳と聞いてビックリ。お互いに歳はとったけれど、あの頃の子どもを通じてシェアした思い出、現在の暮らしについてなど、話題は尽きない。
Xさんは現在テルアビブ在住。ハマスのイスラエル攻撃以降、皆で心配しつつ連絡を遠慮していた。ところが最近になって、9月下旬に偶然にも一時帰国されていて、そのまま戻れなくってしまっていたことがわかり、急遽集まることになった。11/30にイスラエルに戻られると聞いたので。私の提案でレストランから我が家への変更も、皆が瞬時に賛成してくれた。パッと決まるところがママ友のよしみ。
ーー4日前にここまで書いて中断。Xさんがまだ日本にいたときだ。ところが昨日からまたイスラエルの攻撃が再開してしまった。かつて経験した9.11同時多発テロとは全く違うが、大変な事態が生じても、現地の人々の生活は続いていく。邦人もまた、冷静に各自の立場を鑑み、正しく恐れつつ、駐在の可否を判断しなくてはならない。
Xさんが再びイスラエルの空の下にいると思うと一週間前の再会が夢物語のように思える。Xさんがすぐに作成してシェアしてくれたステキなコラージュ写真を眺めて、本当に会えたのだと確認する。エアポケットのようなあの日に集まれてよかった。