60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

ひとめぐり

半年近くぶりに家族全員で会うことができた。留学先から一時帰国した息子が12/26にようやく2週間の隔離から「釈放」されたからだ。数日前に政府は、帰国者の濃厚接触者の定義を、陽性者が出た飛行機の同乗者全員から、陽性者周辺に範囲を狭めると方針変更した。もう少し早くに変更してくれていたらとバァバとして思うが、厳しい水際対策をとった政府の立場もわからなくはない。

久しぶりのパパとの再会にJ君は大喜びしている。28日の極寒の日も井の頭公園に三人で行ったという。さすが若い家族だ。一昨日も買い物や所用を済ませたあとの5時に皆で回転寿司店に集合した。我が家の方が…とバァバは思うが、息子家族の都合と希望に合わせた。
結果、よい再会となった。ニコニコ顔のJ君、留学に手応えを感じ、充足した面持ちの息子、久しぶりに家族が揃ってホッとした様子のHさん。娘のYも回転寿司初参加で嬉しそう。場所よりも、味よりも、家族揃って集えることがなによりもありがたく嬉しいことだとつくづくと思った。

同時に、今までは自分自身が夫の海外転勤に同伴していたので、帰国して東京の留守家族に会う立場だったのが、初めて日本で迎える側になったことに気づいた。
12ヶ月がひとめぐりした大晦日のいま、我が家のファミリーヒストリーも一巡したと実感した。
来年は、家族の歯車がさらに回り進んでいきそうな予感だ。東京の地元でしっかり踏んばって、若い人たちを陰からサポートしていく応援母ちゃんならぬ、応援バァバでいることにしよう。

このような他愛もないブログを見てくださっている皆さま、今年もたびたびお立ち寄りいただきまして誠にありがとうございました。
来る年もよろしくお付き合いいただきますようお願い申し上げますと共に、どうぞよい新年をお迎えくださいませ。
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J君の初めての発表会

楽しいクリスマスイブを過ごした。
孫のJ君が今夏から通うダンス教室の発表会を見に行ったからだ。パパである息子は、家族に会うため一時帰国しているのだが、隔離・自粛期間が明けず行けなかった。パパにはすごく気の毒だが、代わりにバァバが参加。
楽しかった、面白かった、よく頑張った!
そしてバァバの社会科見学の夕べとなった。若いパパママと兄弟たちのなかで、唯一のバァバ(保護者枠は一家庭2名まで)。今時の子どもたちの習い事の世界を垣間見させてもらった。

幼児のJ君と違って年齢が上がると、踊りはまるでアイドルグループかステージのバックダンサーのよう。女の子はかわいく、男子はカッコいい。AKBやジャニーズを夢みる親子もいるのだろう。
印象的だったのは、とにかくみんな楽しそうに踊っているということ。その昔、娘は低学年の頃クラシックバレエを習っていたのだが、同じ発表会でも、舞台の上の空気感が全然違う。もちろん楽しそうな表情の裏には真剣さと努力が潜んでいるに違いない。しかし、ダンス教室に通って踊るとき、子どもたちはきっと日々の生活のストレスを発散しているのではないかと感じた。
その上、めざす憧れのダンスは、テレビやYouTubeで身近に見ることができるから、習得も上達も早い。なによりも本人たちがうまくなりたい一心で通うのだろう。

さて、当日のJ君に戻る。
家まで行くと緑黒白のポップなジャンプスーツ姿。会場は電車で程遠くない区立の会館。
J君は幼児クラス。その中でも4歳2ヶ月のJ君は最年少のようだ。ステージの袖に近いところがJ君ともう一人、背格好が同じ位の女の子(「チイちゃん」と呼ぶことにしよう)のポジション。アップテンポの曲が始まると、チイちゃんは手足を大きくリズミカルに動かし踊り始める。J君も一生懸命フォローする。ただ半テンポ遅れ気味に体が動き、ステップを踏む。最初はチイちゃんの後ろで踊っていたJ君、先生の振り付けのお陰でチイちゃんの前に踊り出る。
覚えた振り付けに従ってひたむきに踊るーーが、やっぱりちょっとずれていたりする。
そこがまたバァバにはいとおしい。

エンディングは片手の人差し指を上にまっすぐ伸ばすポーズ。大きいお姉ちゃんたちや少人数のお兄ちゃんたちのなかで最後まで踊りきったJ君。
やったね~、えらかった!!

ーーJ君ファミリーからバァバへの最高のクリスマスプレゼントだ🎄🎅🎁✨
ありがとう❤️
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英国のタータンチェック

前回のブログでタータンチェックが今年のクリスマスのテーマになり、私が赤ん坊の頃のブランケット(母は毛布のことをよくそのように呼んでいたのを思い出した)まで登場させたと書いた。
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夏でも肌寒いイギリスでは、毛布は、その昔、一般家庭の必需品だったらしい。室内での用途はもちろん、ピクニックの時の敷物にもなったと、母は話していた。
フワフワというよりもむしろゴワゴワした風合いで、縁はそのままフリンジ仕上げになっている。この素朴さと丈夫さがいい。だから擦りきれていても今だに健在で味わいがあるのだ。
今回、端の方をめくったら、古びたラベルに「Jaeger all wool」と記されていた。イギリスの老舗の服飾メーカー。クラシックな字体と共に1950年代の人々の生活様式を垣間見た気がした。

今月の教室で、もうひとつ陽の目を見たのはキルトのスカートだ。80年代にロンドンに旅したときにハロッズで奮発して買ったもの。英国王室御用達のキンロック・アンダーソンという銘柄。ウエストとサイドの留めベルトは牛革、スカート専用のピンは母からもらったもの。生地は厚地なのに柔らかく、優しい風合い。
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還暦過ぎて着てみると、体に馴染んで気持ちよく、そしてとても暖かい。伝統的なもののよさに気づかされた。別の色のものを「古くさい」と思ってこの一枚だけ残して処分してしまったのが悔やまれる。

毎年、遊び感覚でテーマを決めてクリスマスの飾りつけをするのだが、家の中に眠っていた思い出の品や、転がっているガラクタがコラボして、思わぬ視覚的ハーモニーを織り成してくれるのが楽しいし嬉しい。
これも60過ぎのお一人様のセレモニーの一部だ。サヨナラする日がくる前に、いま一度、線香花火のように輝かせてあげ、そして記録に残そうと思うのだ。

我が家のクリスマス2021

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孫のJ君と二人で飾った今年のツリー。
11/29のブログで◯◯と伏せて書いたのは、もったいぶるほどのことはない、古いチップ&デールのマスコット人形だった。
参考:
「バァバのツリー、Jくんが飾る ver.2021」
https://bistrotkenwood.hatenablog.com/entry/2021/11/29/094357
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ツリーデコレーションの終盤戦で突然J君が飾ろうと言い出したものだ。リボンやヒイラギでおめかしさせ、重いので二本の枝にかけ、更に下の枝の上に“座らせた”。
こうしてチップ&デールは一気に今年の主役に躍り出た!J君監督、見事な采配だった😃✌️

今年のテーマは赤、そしてタータンチェック。
ツリートップのリボンに、数年前にいただいた手作りリースのリボンを使ってみようと思いついたのが始まりだ(リースは生のグリーンだったのでリボンだけが残っていた)。これをきっかけにチェック柄で家の中を飾ってみた。
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バァバが赤ん坊だった時に住んでいたイギリスの膝掛け毛布までソファカバーとして登場。もしかしたら冬の乳母車に掛けてもらっていたのかもしれない。
そして今のバァバは、大人になってから訪れたイギリスで買った正統派のタータンチェックのスカートを何十年振りかで着ることにした。

ーーJ君のお陰で、今年は、例年にも増して自分の歩んできた道をふりかえるクリスマスとなっている。

クリスマス月の教室、無事終了

昨日で今月最後の料理教室が終わった。
年甲斐もなくクリスマス・オタクなので、いつもよりも部屋やテーブルのしつらえに気合いが入り、また、メニューもクリスマスや新年向きに少し華やかに。12月としては始めての4回開催となり、それも飛び石の日程だっただけに、大きなミスなく終えられてホッと胸をなでおろしている。

特に今回の主役(=作業時間が一番かかる)がパリプレストというお菓子。製菓の修行をきちんとしたことがないだけに、毎回、完成するまでドキドキだった。
パティシエとは程遠い稚拙な仕上がりながら、材料だけは確かだし、作りたてだから、味で勝負。皆さんに喜んでいただけて本当によかった💓
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今回もまた今月のメニュー案内から引用する:

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今年のクリスマスはパリブレストに挑戦。カリカリナッツがのった大きなドーナツ状のシュー生地にカスタードと生クリームとイチゴを詰めて、リースに見立てます。シュー生地はフードプロセッサーで、カスタードは電子レンジで作ります。この方法をマスターしておくと普段のスイーツ作りにも応用できて便利です。
いつもよりもお菓子作りに時間を割きますので、お料理は仕込んでおけるもの、直前の調理が簡単なものを中心に。
ルビー色の冬サラダは、おいしいブルーチーズと合わせて華やかなグルメサラダに。また、鯛とじゃがいものイタリアンなオーブン料理は、魚の旨味を吸ったじゃがいもが魅力です。クリスマスからお正月にかけて(もちろん普段でも、少人数の時でも)、きっと出番があることと思います。

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冬の陽の光

一昨日の氷雨降る真冬の寒さから一転して、 きのうは晴天の暖かい1日だった。午前中、一階の寝室に物を取りにゆき、2階へと階段を昇っていくと、 正面のサンタさんの横顔と膝の本に光が射し掛かっている。毎年、クリスマスの季節に一ヶ月近く何度となく見ているのに、こんなに生き生きとしたサンタさんに出会えたのは初めてだ。なんだかほっこりうれしくなった。f:id:bistrotkenwood:20211210002619j:plain
前日に開催した教室の片付けや掃除が終わった午後、ウォーキング兼買い物に出た。久しぶりに公園に向かった。しばらくぶりの公園は季節がすっかり進み、紅葉の見ごろも過ぎていた。空の重厚な青さだけが際立っていた。紅葉と入れ替わるように、冬のカモたちが飛来し始めていたし、遊歩道は前日の雨で大量に散った葉で覆われていた。
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そしてここでも冬の太陽の光に遭遇した。
いつも必ず立ち止まって拝む中之島の茂みの中の小さなお社が、驚くほど明るく浮かび上がっていた。他の季節には見たことがない姿だ。思わず普段よりも長く手を合わせてしまった。f:id:bistrotkenwood:20211210003724j:plain
更に下池では、遊具が点在する広場にも幾筋もの光がイチョウの絨毯を照らしていた。
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サンタさんを始めとし、どの光も低い角度から斜めになが~く届いている。
季節が逆戻りしたような暖かい日だったにもかかわらず、冬が確実にやって来ていることを教えてくれているようだった。

こども目線って楽しい😃🎶

バスに乗ったとき、それも、かさばる荷物を持っているとき、できれば座るのを避けたい席は、みなさんにとってどこですか?
私の場合、後部車輪の上の二人掛けの窓際の席。長くない足でも、膝と体に荷物がはさまれて窮屈だからだ。
ところが、そこは孫のJ君にとっては特等席だった!
先週、J君と二人で我が家に移動したとき、とてもすいているバスに乗ったのだが、J君は後部車輪の上を選んで座った。
ふだんあまりバスに乗らないJ君。偶然なのか、第六感なのかわからない。車輪の丸いカーブに引き付けられたのかもしれない。
「バァバ、ここ、足がつくよ!ほらっ!」
前の座席の背面についている手すりを両手で握りながら足を軽く踏み鳴らしてくれる。
「そう、この下にはバスの大きな車輪があるからなのよ。その後ろにはエンジンもあるしね」とバァバはおもしろくもない解説をする。
「ふーん」と気のない返事。
バスが動き出す。
「バァバ!お外が見える!!」
そうか、普通の席にお利口さんに座っていると、小さいJ君には空とビルの上の方しか見えてないわけだ。それが、この席からは、上から目線(笑)で町行く人を見下ろせるのだ (^_^)v
「前も見える!」
目の前の座席よりも頭二つ分くらい高い席。車内もくまなく見渡せる。
駅周辺の往来やお店を眺めていたJくん、バスが住宅街へとさしかかると、
「バァバ、ほら、こうやっても足がつくよ!」
隣のJ君を見ると、体を斜めにして背もたれに寄りかかっている。4才のJ君の小さい体にカスタマイズされた席なのだ。
まるで、エコノミークラスしか知らなかった人が、初めてビジネスクラス(ファーストクラス?)に乗って、リクライニングシートなどの快適な空間に感動しているようだ、(笑)

我が家のバス停までの15分ほどの間、J君は、うれしそうにコメントしながら座席の快適度をチェックし続けた。
「少し静かにね。前の席に足をぶつけたりしないでね」目の前の席に中学生くらいの男の子とお母さんが座っていたからだ。
しかしJ君コメントはとどまらないまま、我が家近くのバス停に着いた。
「大変お騒がせして申し訳ありませんでした」前の親子の横を通る際に謝った。
すると、
「いえいえ、楽しかったですよ~」
とニコニコしながらお母さん。
ーーおさな子の目線とピュアな心にほっこりしたのは、私だけではなかったのかもしれない。

※今日「特等席」の写真を撮ろうと張り切ってバスに乗ったら、車種が違い、後輪の上は、一人掛けのそれほど狭くない席だった。ザンネン…
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