60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

Christmas Day

 昨日の24日が日曜日だったので、多くの日本人はこの土日にクリスマスを祝ったようだ。宗教的には、本日25日がキリストの誕生を祝うクリスマスの日だ。

わたしも22日にホームパーティー、昨晩はアウェーのパーティーなど、宗教と関係なくクリスマスを楽しんだ。そして今日は休みだった娘が来てくれた。娘との🇬🇧旅行をテーマにした今年のツリーを、片付ける前に是非とも見てもらいたかったので、ご馳走を作る余力がないにも関わらず私から誘ったのだ。このところの残り物を冷凍庫や冷蔵庫から取り出して組み合わせる程度だ。それではさすがに娘に悪いと思って、乾杯のスパークリングワインと娘が好きなイチゴを買いに走り、苺はチョコでコーティングしておめかし。

何度か使って短くなった蝋燭に灯をともし、二人でささやかなクリスマスディナー🍷🌙✨。

食事を終えた頃の蝋燭は、その昔、母が使ったガラス製の蝋の受け皿に届く寸前。灯を消し、ゆらゆらと立ち上る白い煙とともに、今年のクリスマスは幕を閉じた。f:id:bistrotkenwood:20231226182308j:image


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[「残り物を残り物に見えないようにアレンジするのが、お母さん得意だよね」と娘に言われ「……😅」]

British Christmas


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料理教室の回数だけクリスマスパーティーの気分を味わうことができる幸せに感謝している。その上22日には「若女子会」と銘名されたメンバーが我が家に集まってくれた。かつての文章講座の仲間たちだ。年齢もキャリアも様々。午後3時からオープンハウス。仕事日を振り替えたり、早く切り上げて来てくれた人もいる。感謝。マグカップの濃いミルクティーとクッキーで簡単なティータイム。今年久々に焼いたフルーツケーキでちょっぴりクリスマス気分。

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5時からの夕食の予定が、わずか数歩の食卓になかなかたどり着けず、笑。それぞれにイギリスと縁があるメンバーなので、イギリスがテーマの今年のツリーや飾りに一つ一つ注目してくれる。

手抜きの前菜ながらテーマは🇬🇧。スモークサーモン、シャロプシャーブルーという🇬🇧のチーズなど並べるだけ。料理教室で大ヒットだったおつまみタルトも仲間入り。そのあとメインは突如スペインにワープしてパエリア。1月にパエリア·ランチのリクエストが入ったので、急遽、試作に付き合ってもらうことにしたのだ。気のおけない仲間だから失敗も許されるからありがたい。そもそも一番の楽しみは家庭の食卓を囲んでおしゃべりすることだから。他愛ない話もある一方、さすが「言葉」に感度が高い人たちだから深い話題も。様々な本についてや、面白い切り口の旅の話など、刺激的な話題が飛び出す。

寒いし仕事帰りで疲れているから早めにお開きにする予定が、パーティー終了は10時過ぎ。全員の心はほっこり温かく、冬至の夜の寒さの中でも無事に帰路につけたようだ。

かつてなくイギリスを身近に感じた2023年の最後にこんなステキな思い出ができて幸せだ。


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クリスマス2023✨🎄✨

今月の料理教室が昨日無事に終わった。11月末に部屋の中をクリスマスのしつらえにするところから始まり、料理の試作や盛り付けなど、試行錯誤しながら本番を迎える。飾りで買い足すのはほんのわずか、残りは既に持っているクリスマスグッズを駆使してテーマと色を変えようとするのだから、毎年、頭の体操となる、汗。我ながら物好きなクリスマス・オタクだと呆れる。

今年のテーマは早々と夏には決まっていた。


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私のオタクぶりを知っている息子たちがお土産にプレゼントしてくれたから。6月にロンドンで会った時にもらったハロッズのテディベアもあるし、孫たちの生まれた年に記念で買ったスワロフスキーのイヤーオーナメントもある。正面縦一列に飾ると決めていた。テーブルセンターには、古いタータンチェックマットを置こうとも。

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しかし飾り始めてみると思った以上に時間がかかった。歳をとったからか、どんどん欲張りになっているからか?…そんな中、ロンドン生まれの私が赤ん坊だった頃の古い毛布をツリーの後ろの絵を隠すように飾るという奇策を思いついたのはヒットだった。f:id:bistrotkenwood:20231217225148j:image

ーー心なしか皆さんに例年以上に喜んでいただけた気がする。ファミリーヒストリーがしっかりと反映されたデコレーションだったからかもしれない。

ところで12月はランチ会ではなく、作り方をお教えする講習会の月。肝心のお料理の方もおかげさまで大好評。

世の中は今からクリスマスまでのカウントダウンというのに、一足早くクリスマスが終わったような感覚。とはいえ、夕方、濃いミルクティーを片手に、ライトアップされた英国調のツリーを眺め、ロンドンの息子家族を娘と共に訪ねたときを思い出しながら、心癒されている。

ママ友たちとの再会

 

世に言うママ友、それも子どもが小さかったころの母子で築いた絆は特別だ。一週間前にそんなママ友たち3人が20年ぶりに我が家に集まった。別々に会う機会はあったが、4人揃うのは本当に久しぶりだ。全員海外転勤族で、すれ違うことが多かったからだ。

9.11の同時多発テロがあった頃のアメリカの首都ワシントン で一緒だったメンバー。平日の夕方、子どもたちを遊ばせるために毎週のように持ち回りでメンバーの家に集まっていた。子どもたちにとって日本語で思いっきり遊べる貴重な場だった。親にとっても、お茶を飲みながらのおしゃべりは最高のストレス解消と情報交換の場。

今回集まったうちの一人· Xさんのワシントン生まれの息子さんが今や21歳と聞いてビックリ。お互いに歳はとったけれど、あの頃の子どもを通じてシェアした思い出、現在の暮らしについてなど、話題は尽きない。

Xさんは現在テルアビブ在住。ハマスのイスラエル攻撃以降、皆で心配しつつ連絡を遠慮していた。ところが最近になって、9月下旬に偶然にも一時帰国されていて、そのまま戻れなくってしまっていたことがわかり、急遽集まることになった。11/30にイスラエルに戻られると聞いたので。私の提案でレストランから我が家への変更も、皆が瞬時に賛成してくれた。パッと決まるところがママ友のよしみ。


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ーー4日前にここまで書いて中断。Xさんがまだ日本にいたときだ。ところが昨日からまたイスラエルの攻撃が再開してしまった。かつて経験した9.11同時多発テロとは全く違うが、大変な事態が生じても、現地の人々の生活は続いていく。邦人もまた、冷静に各自の立場を鑑み、正しく恐れつつ、駐在の可否を判断しなくてはならない。

Xさんが再びイスラエルの空の下にいると思うと一週間前の再会が夢物語のように思える。Xさんがすぐに作成してシェアしてくれたステキなコラージュ写真を眺めて、本当に会えたのだと確認する。エアポケットのようなあの日に集まれてよかった。

 

 

アルザス三昧

今月の教室のテーマはアルザスだった。メインはアルザス風ザワークラウトの煮込み、そしてテーブルはアルザス一色。f:id:bistrotkenwood:20231124181402j:image

アルザス地方はフランスの東北部に位置し、スイスとドイツと国境を接している。今でこそフランスの一地方だが、ドイツ領だった時代もある。そのため、ドイツ系の食材を使っ郷土料理があるわけだ。

ジュネーブに住んだ1980年代には、娘と三人で、また義母との旅行途中で訪れた。ベルンに住んだ2009年以降には、公的にもプライベートでも何度か訪問したし、息子と三人で一泊旅行したのもよい思い出だ。夫の青春の地であるプロヴァンスに継いで訪れた回数が多い大好きな地域だ。

ベルンで普段用としてさんざん使ったテーブルクロスを久しぶりに引っ張り出した。同地方の中心であるストラスブール在住の友人に昨年もらったペーパーナプキンも典型的なアルザス柄でぴったりマッチ。かつて夫と現地で買ったグラスはアルザスワイン用。淡い色合いの同地方のワインを、目でも香りでもおいしく楽しめる緑色のステムと形状。そして我が家で30年以上作り続けているザワークラウトの煮込み。


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寒い季節にスペアリブの旨味とコクをしっかりと吸ったこのザワークラウト煮込みを食べると身も体も温まり、「これで寒さにも風邪にも負けないぞ!」と思ったものだ。

今月もまた、私自身の思い出と「好き!」をみなさんに押し付けてしまったな~

 

武蔵野の秋

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これが武蔵野の秋の色なのだろう。

このところ旅先の友人やテレビからは、色鮮やかな日本の秋の便りが届く。ちょっぴり期待しながら近くの公園にたびたび出掛けるが、色づき方は今年は遅い上に例年以上に控えめだ。自然な姿を尊重する都立公園なので、桜は世代交代させているが、見映えのする紅葉などはほとんどない。

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しかし、昨日は久しぶりにうれしい出会いがあった。

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ゴイサギの幼鳥のホシゴイだ。鹿や猪と同じように幼少期ならではのホシがある。親の精悍な顔立ちとブルーグレーの衣装と違って、どこか愛らしい。目の前の杭に彫刻のように静止しているので、気づいて足を止める人はいない。カワセミならばみなカメラを向けるのに。地味目な池の風景に溶け込んでいる。

紅葉の錦はなくても、やっぱり生まれ育った武蔵野の秋は好きだな、とふと呟いた。

誕生日

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週末に誕生日を迎えた。還暦を過ぎてからかなり経つけれど、70以降のめでたい節目の年齢にはまだ届かない60代後半は、なんとも中途半端。もともと、義母や夫や子どもたちの誕生日は祝っても、私の誕生日はスルーされてきた我が家。期待値ゼロで迎えただけに、思いがけずうれしいことが重なった。

まず、誕生日前夜に兄夫婦が夕食に招いてくれた。前日解禁となったボージョレ・ヌーヴォーを一緒に飲んで祝おうという心憎い誘い。兄も亡夫もこの新酒に興味を示さなかったのだが、今回初めてこだわって取り寄せたものは、このワインへの見方を変える味だった。おいしいケーキまで用意してくれてあった。ありがとう、ごちそうさま!

誕生日当日は、今月最後の料理教室。朝仕込みをしている最中に友人たちから次々とバースデーメッセージが届いた。お一人お一人からの心のこもったメッセージにジーンときた。

そして翌日は、出張で帰国していた息子に会えた。とはいっても、彼はあいかわらず全然バースデーを覚えていない。(娘まで昨年から忘れてしまっている、💦)

しかし、息子に会い、二人でゆっくり話ができたこと自体が最高のプレゼントに感じられた。「フツーの和食が食べたい」という息子らしい希望で入った大衆食堂のカウンター席で、干物定食と納豆を食べながらのMyバースデーランチ(笑)。ロンドンでの家族との生活も仕事もかつてなく充実して幸せに暮らしている様子が聞けたのは、母親にとっては何物にも代えがたい贈り物となった。

息子と別れて家に帰ると、子どもたちが小さかったころから親戚のように付き合ってきた親友親子が素敵なカードと共にプレゼントを置いていってくれていた。同年齢の彼女と一緒に良い歳を重ねていきたいものと改めて思った。

その一方、作文教室でご一緒したMさんから初めて届いたバースデーメッセージも心に響いた。若いのに苦労人である分、すばらしい人間性に溢れたMさんとは、この一年でお付き合いの距離がグンと狭まった。

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イギリス旅行のお写真や、ご家族のアルバム、ブログを見せていただいたので、少しおかしな表現ですが、〇〇さんのお誕生日を、大好きな方のお誕生日としてだけでなく、身近で親しみのある記念日のように感じます。

過去の今日という日、ロンドンのあの病院で、〇〇さんがお生まれになったんだなぁ、そしてしばらくして、あの素敵な写真を撮られたのだなぁ、と感慨深く、〇〇さんのお父様お母様は、かわいい娘が生まれてきて、どんなにかお喜びになられたのだろう、と拝見した幾つかのお写真とともに情景が心に蘇り、幸せな気持ちで想像しています。

今日から始まる新しい一年が、ご健康に恵まれ、笑顔溢れる幸せな毎日でありますように、お祈りしています

〇〇さんが生まれてきてくださったこと、出会えて、心豊かなお付き合いをさせてくださっていることにとても感謝しています。

ミッキーマウスと同じお誕生日、素晴らしい1日になりますように!

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さすがの文章力のMさん!同時に、私自身も思い入れがある「写真・アルバム」と「文章」の力を改めて感じた。

昨年の節目となる65歳の誕生日には、別の親友二人が、みたことないほど素敵なアレンジメントを贈ってくれて祝ってくれた。そして今年もこんなにも多くのお祝い。

ーー伴侶を早くに亡くし、一人暮らしをしていても、私ってしあわせ者だな~と感慨に浸ったお誕生日となった。