60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

Lucky star

隣に住む母は、幸運な星の下に生まれた人だと、最近つくづくと思う。同時に私も、母の運にあやかっているのだとありがたい気持ちになる。

母は、2月末の深夜に家の中で転倒した.。しかし骨折は免れ、打撲で済んだ。ちょうどコロナウィルスの感染が拡大し始めた時期で、私は3月の料理教室を中止にしていた。よって母は、娘の私のサポートを全面的に受けることができたわけだ。(私も母に専念できて助かった。)

デイサービス型の老人施設での集団感染により、各地のデイサービスが閉鎖され、介護する家族の負担が高まる一方、多くの高齢者は、生活の激変を強いられることとなった。しかし、母は従来より、訪問看護師によるヘルスチェックと入浴介助を受けていたので、あまり変化なく済んだ。また、母が気に入って通所していた体操重視のデイサービスは存続していたので、転倒から復活後しばらくのあいだ通って、運動機能回復が図れた。

しかし、世間の情勢が更に悪化したため、さすがに自主的に休止。すると、有能なケアマネのお蔭で、リハビリ療法士が自宅にきて、リハビリ指導してもらえることになり、いまも続いている。幸運というほかない。この上なくありがたいことだ。

テレビでも新聞でも、コロナのために自宅に籠ることを強いられた高齢者(とその家族)に及ぼす負の影響の大きさについて報じている。認知症の進行、運動機能の低下、フレイル、鬱症状などなど。また、居住型の老人施設に入居している高齢者にとっては、訪問者との面会が一切禁止され、既に2ヶ月以上、身内とさえ会えなくなってしまっている。

こうしたマイナスの影響を一つも受けず、むしろ全方位的にサポートを享受できている母は、lucky starのもとに生まれたとしか言いようがない。40年以上の糖尿病歴があるにもかかわらず、感染を免れているのも運の良さに尽きる。

社会をどの切り口を切り取ってみても、今回のパンデミックが及ぼす影響と被害は絶大で計り知れない。がけっぷちに立たされている人・会社・組織のなんと多いことか。将来を担う子どもたちや若者たちも前代未聞の被害を被っている。

そうした危機の中、社会に対して何の役にも立てないまま、平穏な暮らしを送ることができている母と私。とても申し訳なく思う。母と私にできる唯一のことは、心身ともに健康を維持し、Stay Homeを順守。医療従事者を始め、周囲の人に迷惑をかけないよう静かに日々を送ることしかない。歯がゆいが、しかたない……

f:id:bistrotkenwood:20200519192034j:plain