60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

毛筆の年賀状

夫が亡くなって以来、年賀状は家族の近況報告の場と決めている。柄付きの官製年賀ハガキに細かい字で文面を印刷する。
しかし、毎年、数枚だけ古典文様の画仙葉書に毛筆で書く。夫が亡くなった翌年から、カルチャーセンターで「実践書道」という講座を取っているからだ。
11月を迎えると、先生が翌年の干支にちなんだ素晴らしいお手本を8-10種類用意してくださる。受講生は(任意だが)その中から選んで練習し、先生に添削していただく。

すべてが毛筆の年賀状だったらさぞ素敵、「デキルおばあさん」となるだろう。しかし、現実にはとても無理 😅
表書きも当然毛筆となるから、なおさら不可能に近い。
そのためほんのわずかの数だけの「実践」となる。

f:id:bistrotkenwood:20191228215434j:plain

本文、宛名、差出人、すべて練習を重ね、おもむろに新しい筆をおろす。
年頭に新しい筆にすべきなのかもしれないが、元旦に相手に届くものだから、おろしたての筆を使いたい。手にも墨にも馴染んでいなく難しいが、気が引き締まる。

今年は、私の名入の筆をおろした。
普段から先生の特別仕様の小筆を分けていただいて使っているのだが、数年前のある機会に、名前を入れたものを先生から頂戴した。

ありがたく大切に大切に使っている。
先生の筆は、大きめの字から、極小の字までとても書きやすい。特に、仮名文字に威力を発揮するように思う。
とはいえ、いくらよく書ける筆でも、腕がなかなか筆のレベルについていかないから悲しい。刻まれた名前がべそをかいているように思えた。

「弘法、筆を選ばず」ではなく、
「素人、筆を選ぶ」
しかし、どんなによい筆でも、私の場合、
「ブタに真珠」…😅

まだまだ道のりは長く、永遠に続く。