60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

チビちゃん & ひとりっ子 ーー karugamo update

2週間以上カルガモ家族の動静を書かなかった。その間、4-5回は会っているのだが、小さいヒナだった頃に比べ、変化はゆるやかになっている。6羽で隊列をなしていたり、ゆったりと広がって泳いでいたりした。その一方、雨の日には水面に枝が張りだした木の下で留まっていた。

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このところ料理教室が二度あったので、池に出かける頻度が減っていた。それだけに、出向くたびにドキドキしながらカルガモ親子を探す。今日も2周目に、20mほど前方の遊歩道を、まるまると大きいカモたちがトコトコトコッと早足で横切った。わずか2秒ほどの出来事だったが、心の中で小躍りした。急いで現場にかけつけると、既に池に入ってゆ~ったりと泳いでいた。もはや親鳥と見分けがつかないほど大きくなり、翼も立派に生え揃っていた。6/29に少し生えてきていた青白い翼の羽は、いまではお母さんと変わらないほどしっかりと揃っていた。ただ、サファイア色に輝く飾り羽だけは、揃い方に個体差があった。そのなかに身体が他の兄弟よりわずかに小さいのが一羽いた。事故から生還したチビちゃんだ。

参考  「ドラマ: コガモの救出劇」(2020/06/09)

https://bistrotkenwood.hatenablog.com/entry/2020/06/09/175231

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[どっちがお母さん?]

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[真ん中がチビちゃん]

時折、足を止めてカモたちを眺めている人と会話する。「一羽だけちょっとだけ小さいのがいるのよね~。かわいいのよね」と何人かの人が言った。みな私と同じように、チビちゃんをひときわ気にかけているのだ。今日会ったオバサンも「あの子、ちょっと小さいのよね。でも、ここまで育ったから大丈夫よね」と言った。その言葉を信じたい。

ところで、このオバサンが「川の方に、もっとずっと小さいヒナを一羽だけ連れたお母さんがいたわよ」と教えてくれた。ウォーキングルートを変更して、さっそく川に向かった。昭和期に都市の住宅街に作られた典型的な「川」。私が小さかった頃は、生活排水が流れる汚いどぶ川だった。環境整備とともにカモやサギたちが戻ってきた。今日も最初に、小魚をあさっているコサギ2羽に出会った。ツバメも水面近くを飛び交っていた。しばらく進むと、いたいた。カルガモのお母さんとヒナ1羽。まだ産毛に覆われ、バタバタさせる翼は笑ってしまうほど短くてかわいい。「”ウチの子”たちも、少し前はこんなかんじだったな~」と懐かしく眺めた。

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[コンクリートに囲まれた環境]

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[ママのまねをしたら失敗!😵💧こけちゃった~

しかし、それにしても…、寂しい。大雨が降らない限り、幅広くて深いコンクリートのくぼみをわずかな水が流れる「川」であるだけに、変化も自然も乏しい。そこに親1羽、子1羽。小さいアパートにひっそり貧しく暮らす親子を眺めているようだ。カルガモは通常10個前後の卵を生むと聞くが、早くも1羽だけになってしまったのだ。身体を寄せ合って眠る兄弟もいなく、ミミズを引っ張りあう相手もいない。自然界は容赦なく厳しい。カルガモの場合、孵化したヒナが全滅することも珍しくないらしい。

”うちの子”たちは、はじめ9羽だったのが5羽になってしまったが、それでも5羽りっぱに育ち上り、いまだに揃って行動していて微笑ましい。チビちゃんも危機一髪で命拾いして、ほんとうによかった。

一人っ子君も、どうか命を落とさずに大きく育ってほしい。無事に育ってくれるだろうか?