60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

冬の味覚? きりたんぽ & ラクレット

ここ二週間ほど、本当に寒い日が続いている。寒くなると食べたくなるものが色々あるが、このところのマイブームはきりたんぽ鍋。本物を食べたことがないのだが、友人から「ここのがおいしいのよ」ときりたんぽ鍋用のつゆを勧められたのがきっかけだ。具材は、比内鶏でなくても地鶏、ささがき牛蒡、舞茸、ネギ、白滝、そしてセリと教わる。根っこまでみずみずしいセリがマーケットに出ていたので作ってみてハマった。

この間の週末、2月の料理教室で教える鯛の海鮮サラダの試作に付き合ってもらうために、隣の兄夫婦を呼んだ時にも用意した。彼らも初めてという。セリはもちろん、ささがき用の新鮮な牛蒡も、箱買いの舞茸も、海外では入手できないから、在外勤務が多かった彼らも、同じく我が家も、この日本の香りと旨味あふれる郷土料理に巡り会う機会がなかった。米どころの秋田ならではのきりたんぽも新鮮だった。ヘルシーな大人の鍋に三人で大満足。

日本の冬の味覚を満喫した翌夕、寒いなかを帰宅して食べたくなったのは…、ラクレット!こちらは私たち夫婦が二度在勤したスイスの郷土料理(料理と呼べるか?だが)。知っての通り、厚切りのラクレットチーズをトロトロに溶かし、蒸して皮をむいた小ぶりの新じゃがにトロリとかけて食べるというもの。スイスへのノスタルジーも相まって、昨冬、チーズ専門店でスイス産のラクレットチーズとそれを溶かす一人用の器具を購入して以来、ラクレット愛が再燃した。といっても、値段もカロリーも高いので鍋のようにはいかない。少し前に、地元のチーズ専門店で、四角く切れないが、一番柔らかくて香りがいい真ん中の三角のピースに目が止まり、思わず購入。このところマーケットに出ているかわいい新じゃがを見ては「ラクレットにぴったり~、食べたい!」と思っていたからだ。

ジャガイモを用意して、お皿を温めて…、IH調理器具で溶かし始めた。たった一切れなのに、ジュワジュワという音と共にチーズの香りが台所を越えて部屋中に立ちこめる。「ああ、スイスの香り!やっぱりこれよね~」と鼻をうごかす。巷のとろけるチーズとも、知名度が高いフォンデュとも違う本場の良質なラクレットチーズの味と香りはストレートにおいしい。スイスでは季節を問わなかったが、東京ではやはり寒い季節に食べると格別だ。

※ちなみに、チーズ専門店のスイス産のラクレットが、チーズ本来の個性が際立ち、香りが濃厚で一番おいしいと思う。

[肝心のきりたんぽが乗らなくなってしまった鍋の具材と、熱いうちに食べるのに夢中でおかわりのスモールポーションしか撮れなかったラクレット、💦 スイスの有名な絵本作家A. カリジェの絵皿でスイス気分!]