ボージョレヌーボの解禁日が近づいていることを意識したわけではなかったが、11月の料理教室のインテリア小物類は、気づいたら葡萄関連のものが多くなっていた。
パリで偶然行き会った骨董市で見つけた葡萄の絵皿。
葡萄の葉の織り柄のテーブルクロス。ワインボトルの敷皿として愛用しているGien社製の小皿。
上の葡萄の絵皿だが、食材となる動植物をこのように浮き彫りにした皿が流行った時代があるようだ。フランスを旅行していて、蟹、エビ、魚、野菜、果物などが同様に立体的に図案化された絵皿に出会うことが度々あった。
この様式の陶器の極めつけは、ホワイトアスパラガスが束になった図柄で、樋型に型どられた器。日本人の私たちが、春に筍を楽しむように、ヨーロッパではホワイトアスパラガスは春の訪れを象徴する野菜だ。骨董市でも売っていたのだが、季節限定のかさばる器は、いくら魅力的でも買えなかった。太いものを一人前で5-6本食する彼らなので、2ダースくらいたっぷり盛り込めるサイズ。ムリムリ…、諦めた。
季節を再び秋に戻すが、この葡萄の皿は、見るたびに私の心をフランスやスイス、そして各地で出会った食材やテーブルウェアの思い出へとワープさせてくれる大切な一枚だ。
参考まで:
plat a asperges en faience(アスパラガスの皿)