60からのしあわせさがし ~bistrotkenwoodの日記

徒然日記、料理教室、学習障害、お一人様、外国との縁

むすめの“フォトグラフィックメモリー”

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昨日は、久しぶりに娘特有の記憶力におどろかされた。コロナ自粛中に仕上げた3冊のファミリーアルバムを見ている時だった。写真に映っている場面の前後の出来事や、食べたもの、着ていた服、会話などが次々と娘の口から再現されていく。娘は1歳から4歳までタイのバンコクに住み、引き続きスイスのジュネーブに移り、6歳まで暮らした。小さかったタイ時代の写真でも、やたらとよく状況を覚えているものがあり、細かく解説してくれた。時代が下れば、もちろん更にくわしく覚えている。随所で私の失われた記憶が呼び覚まされ、娘のおかげで会話などが蘇ってきた。

「学習障害の周辺の子」であった娘は、教科書の内容を暗記することは苦手だったし、学問全般に対して関心が薄かった。その一方、写真アルバムを見ることは、小さいころから「異常」というほど好きで、一人で飽きることなく何度も何度も眺めていた。バラバラになってしまったアルバムもあるほどだ。学問ではないが、興味を持ったものがもう一つあった。世界の国旗だ。多くの国旗は、鮮やかな色でシンプルなデザイン。映像的情報は、娘の眼と頭にすっと入っていったようだ。そして記憶として、何十年経っても残っているようだった。

本人の関心がある出来事に限られるが、名実ともに娘はファミリーヒストリーの生き字引であり、語り部だと思った。

「ファミリー・ヒストリー・アルバム」https://bistrotkenwood.hatenablog.com/entry/2020/04/18/235944

娘のためにも、この三部作を仕上げてほんとうによかった。